外国人スキーヤー、そしてイントラ


今月号の『スキージャーナル』に、外国人スキーヤーの話が載っていました。それによると…

「過去5年間のスキー学校の外国人利用者の数は、2010/11シーズンの277人から、2014/15シーズンの3,615人へと10倍以上もの伸びを見せている」
情報ソース:観光庁『スノーリゾート地域における外国人スキーインストラクターの実態に関する調査結果概要』、調査対象は(公社)日本プロスキー教師協会・会員スキー学校57校。



この急増する外国人に、いったい「誰が」スキー(もしくはスノーボード)を教えているのでしょうか?

「外国人スキーヤーの多いスキー場を訪ねると、外国人が経営しているスキースクールに入って、スキーを習っている外国人スキーヤーの姿をよく見かける。インストラクターももちろん外国人。(中略) 日本のスキースクールは、その様子を傍観するしかないように感じられる」

当蔵王温泉スキー場も然り。中国人インストラクターが、スキー指導する姿を多く見かけるようになっています。



ところで、日本のスキースクールが外国人インストラクターを雇うことはできるのでしょうか? 雑誌記事には「外国人の在留資格」について記されてありました。以下、引用します。

「外国人が日本で働く場合、入国の際に与えられた就労ビザで定められる職種の範囲内でのみ働くことが認められる。スポーツの指導でビザ(技能)を取得するための基準は『3年(の実務経験)またはオリンピック出場等国際レベルのスポーツ選手』とされている。スキーで3年(=36ヶ月)の実務経験を積むのは簡単なことではない。さらにビザ申請の際には、その実務経験や業務内容について正確に証明する書類を提出しなければならない。そこに日本のスキースクールが、簡単に外国人スタッフを雇うことができない壁がある」

「『過去5年間の外国人スキーインストラクターの雇用実績』では、2010/11シーズンの14人から2014/15シーズンの32人に増えているにすぎない。ちなみに、この外国人インストラクターの在留資格は、ワーキングホリデー16人、技能(インストラクター)9人」

情報ソース:観光庁『スノーリゾート地域における外国人スキーインストラクターの実態に関する調査結果概要』、調査対象は(公社)日本プロスキー教師協会・会員スキー学校57校。



なるほど。いろいろな課題があるようですね。

ところで、当ユートピアスキースクールに外国人インストラクターはおりません。それでも、外国人にスキーを教えられる日本人インストラクターはいます。そして、ほぼ毎日、外国人のお客さまと誰かしらが一緒に滑らせていただいております。

先日、私が初心者ゲレンデで外国人のレッスンをしていたところ、その隣りで中国(もしくは台湾)人インストラクターが、中国語でスキーのレッスンをしていました。そこで、当方のお客さまに尋ねました。「中国人に教えてもらったほうがいいですか?」と。すると、こう言われました。「日本にきたんだから、地元の先生に習いたいよ」と。

また、オーストラリアから来たお客さまと一緒に食事をしていたときのこと。箸を使いにくそうにしていたので、「フォークはいりますか?」と尋ねました。すると、こう言われました。「日本にきたのに、フォークを使ったらずるいでしょ」と(別の話に、カレーライスまでお箸で食べたという強者もいたようです)。

旅の楽しみはいろいろでしょうが、その国に来たからには、その国の文化を体験してみたいという希望もあるでしょう。私は独断ながら「地元のスキー場では、地元の人間がスキーを教えるのが最高のサービスである」と考えます。スキーはとどのつまり、山を楽しむ遊びです。その山を一番よく知っているのは地元の人間に他なりません。どんな地形に、どんな風が吹くのか。風が強くなったら、どこの斜面に逃げこめばいいのか。我々はそうしたことをよく心得ているつもりです。「おもてなし」の前には「安全安心」がある、と誰かが言っていたような気がします。


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by zuss2 | 2017-02-15 17:40 | Comments(0)
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