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10/15 二口林道(山形側)

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山寺から「二口林道」へ
今月(10月)5日に一般開放。




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ただ看よ

紛々たる黄葉

山川(さんせん)に満つ




五燈會元




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峯の勢い弥高くして 鳥の背は低く

羊腸百里 雲悌を度す

行々て詩を就せども 賞むる人無く

石上の題 山霊と吟ず




陸奥宗光 「二口嶺」




註:
西南戦争後に捕らえられた睦奥宗光(のちの外務大臣)。
山形から宮城に護送された際、この峠を通っていったという。そのときの歌。



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道路端に停車して、紅葉を撮影する人も多かった。
道幅はかなり狭い箇所も多いが、所々に待避所が設けられている。




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今日は宮城県側が閉鎖中。

この二口林道は、両県の県庁所在地(山形市と仙台市)が直接隣接する唯一の道路。
ちなみに県庁所在地同士が隣り合うのは、全国でも3例しかないらしい。




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〜「新・県民ケンちゃん」より〜

山形市中心部から大野目交差点に向かう途中、馬見ヶ崎川を渡る場所に「二口橋」という名の橋が架かっている。二口街道は山形城下を発した後、この橋で馬見ヶ崎川を渡り峠に向かった。この橋の名前は旧街道の記憶に由来しているわけだ。

「二口峠」とは、厳密には二つの峠の総称である。元来、この街道には二つの峠があった。一つは山形市の高瀬・高沢地区を経由する南の「清水峠」の道と、もう一つは同じく山寺・馬形を経由する北の「山伏峠」の道。二つの道は山形城下を出て間もなく二つに分かれ、それぞれに奥羽山脈を越えてから、秋保の前で再び一つに合流した。合流地点は「二口」と呼ばれ、街道そのものも「二つの道がある街道」という意味で二口と呼ばれるようになり、いつしかそれが峠の名になった。



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しかし、凄いところに道が通っている。
上方の岩肌のようなところを道路がつづら折りになっている。
さすがに脆い箇所も多く、現在でも土砂が崩れた痕跡が散見される。




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二口林道の総延長は約19km
山形県側9km、宮城県側10km




〜「新・県民ケンちゃん」より(抜粋引用)〜

 山形と仙台を最短距離で直結するとはいえ、二口街道は盛んに利用されたわけでもなかった。理由は簡単、険しいからだ。関山峠、笹谷峠といった他の峠と比べ距離こそ短いものの、二口峠は最も標高が高い。道は二口峡谷の非常に険しいところを通っている。牛馬や車が通るには急で狭いため大量輸送には向かず、もちろん大名行列が往来するようなことはなかった。二口街道は、飽くまで笹谷街道の補助的存在、間道としての性格が強かったのだ。

 飽くまで間道でしかなかった二口峠だが、ほんの僅かな間だけ、活況を呈したこともある。江戸時代が終わり、明治2年(1869年)になると二口番所が廃され、峠を自由に行き来できるようになった。しかしそんな時代は、あっけなく終わりを迎えることになる。二口街道の繁栄に終止符を打ったのは他でもない、「土木県令」三島通庸による関山隧道だ。明治15年(1882年)、二口峠の北、関山峠に馬車や人力車が余裕で通行できる近代的な道、関山隧道が作られた。楽で便利でしかも通行無料。こんな道が近くにできてしまえば、もはや大量輸送もできない道を利用する意味はどこにもない。二口街道は急速にさびれた。



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道路には、タイヤに抵抗を感じるほど落ち葉が降り積もっていた。




〜河北新報より〜

 二口林道は12年ぶりに全線開通した2011年に8日間、12年は14日間、13年は11日間の通行が可能となった。ことしは過去3年を大きく上回る長期の全線開通となる。この林道は秋保温泉と山寺を最短距離で結ぶ道路。沿道には二口番所跡、磐司岩などの観光名所があり、11年の全線開通時は1日最大1,361台が通った。



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麓に祀られている「七瀧不動」。
この辺の山林は立谷川の水源涵養林とされており、名水として「長命水」が知られている。

by zuss2 | 2014-10-15 13:45 | ちょろ吉
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